成長の過程で歯が生え変わるのはあたり前のことですが、ワンちゃんにとって重大な病気が原因のこともあります。今回は、子犬、成犬、シニア犬それぞれの、歯が抜ける原因について書いていきます。
子犬の歯が抜ける場合
犬種や成長具合などで違いますが、平均的に生後4~7カ月ほどで歯は生え変わります。小さくて細く先が尖っている乳歯に比べ、永久歯は太くしっかりとしていて先端に丸みがあります。知らぬ間に生え変わっていても、はっきりと違いがあるので見分けることができます。歯がぐらついて歯茎に違和感を覚えると、家具を噛んだり前足で触ろうとしたりするので、噛んで遊べるおもちゃを用意してあげてください。抜けた時に出血がありますが、出血が多い場合はガーゼで止血したり、5分以上出血が続いたりする場合は、病院へ連れていくなどの対処をしてください。
成犬の歯が抜ける場合
成犬ですべて永久歯になっている場合は、通常抜けることはありません。抜けるとしたら、歯周病などの病気や硬い物を嚙んだりどこかにぶつけて折れたりなどの外傷性のパターンがあります。歯周病は成犬の歯が抜ける原因の中でもっとも多く、重症化するとあごの骨が溶けて歯が抜け落ちてしまいます。口臭がひどく歯肉が赤くなり始めたら、動物病院へ連れて行ってあげてください。また、折れてしまった場合も要注意です。折れて歯の神経が露出してしまうと、痛みはもちろん細菌が侵入して他の病気になってしまいます。こちらも早急に病院へ連れて行ってあげましょう。
シニア犬の歯が抜ける場合
年を取るとそれだけ病気にかかりやすくなります。シニア犬の歯が抜ける場合も、やはり歯周病によることが多いです。歯周病には段階があり、歯石や歯垢を取り除くだけで済むような歯肉炎や、歯茎が腫れて硬いものを噛むと血が出たり歯がぐらついたりするような軽度~中度の歯周炎を経て、重度の歯周炎・歯槽膿漏になります。こうなると歯茎から膿が出たり、歯がぐらついて自然に抜けたりするようになります。進行した歯周病は、麻酔をしての処置が必要となります。シニア犬の場合は体への負担が大きくなりますので、普段から歯茎や歯の様子をチェックして軽度の段階で病院にかかるようにしましょう。
いかがでしたか?今回は、ワンちゃんの歯が抜ける原因とその対処法についてご紹介しました。人間と同じく、ワンちゃん歯はとても大切です。美味しくご飯を食べて、健康に過ごすためにも、日頃から注意して見てあげてくださいね♪